ゴッドファーザー/再生産数/ツツジ

'72年米映画「ゴッドファーザー」。家族やスィチリアのまじえ具合いと主人公の入れ替わりとがうまくいった。
https://youtu.be/5DO-nDW43Ik

ネット上では以前から多くの指摘・疑義が提出されていたが、29日付日経もようやく、北大・西浦教授によるコロナ感染モデルの根拠が明瞭でないことを取り上げた。これに基づいての対策が打たれてしまっているけど、たとえば、再生産数2、5というのは日本の現状に全く合っておらぬ仮定で、西欧・米でのや例年のインフルエンザ原因のに比して桁違いに少ない日本の死者数、という事実を説明しない。高めに言っておけば最悪の場合に備えたことになるなどと済ませられる話でなく、不正確が経済破壊(や、おそらく、自殺数)の増大をもたらす責任は感ずるべき。

近所で咲いてるツツジDSCN3242.JPG

三角切手

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”郵趣 5月号”中の記事「”三角切手”の誕生とその歴史」によると、日本初の三角切手は2002年、ふみの日切手の中にある牛と小鳥の描かれた一枚(↑シート右上)だが、世界初は1853年、英領喜望峰から発行されたもの(↓)で、文字が読めない郵便局員でも植民地から差し出された郵便物を一目で識別できるようにするための工夫だった、とのこと。その後も(特殊扱い等の)識別性を目的に切手を三角にして発行することはいくたびかあった。喜望峰三角切手.jpg

人生の特等席

2012年米映画、原題「カーヴに弱い」。登場人物も話の筋も類型的で、空疎な作品に終わってしまった。クリント・イーストウッドにも手の施しようが無かったようだ。https://youtu.be/bdJDNRbEYk4

三三が五月も落語ライヴ配信。
5月 5日(火)15時→ https://youtu.be/kBEIkQdqsLA
5月 7日(木)19時→ https://youtu.be/-4SAyaKeUJ4
5月15日(金)19時→ https://youtu.be/83QxS0Iqyy4
5月21日(木)19時→ https://youtu.be/8ATUN7kZuIk
5月28日(木)19時→ https://youtu.be/uafMt4gu94Y
また、新国立劇場”巣ごもりシアター”は、バレエ「マノン」、「ドン・キホーテ」の配信を発表。楽しみだ。

銀の匙

岩波文庫の一。子供のように絵を描くことが大人には困難であるのと同様に、子供時代の生の感情を大人が記述するのは(童話などで実現できているのもあるのかも知れぬが)なかなかむずかしく、本作はこれを達成し得た稀な例なのだろう。今の子たちよりはるかに豊かな内容の日々を送ったと見えるが、本人は自分の事を「無邪気とか、快活とか、一般の子供がもってる幸福の多くを失った子供らしくない子供」と思っており、別れの時に素直に見送りに出て来られず後で悔やむのは、そういった性向の子ならでは、と私には理解できる気がする。釣りに連れて行きたがった不仲の兄は、かなりのインテリではあったようだが、長く病床にあって、後に、弟・中勘助の結婚式当日自殺したそうだ。

きもの

東京国立博物館で(14日より)開幕しているはずだった特別展「きもの KIMONO」(開幕日未定、6月7日まで https://kimonoten2020.exhibit.jp/)に合わせた”芸術新潮 5月号”「特集・きものみち」内に記されているところによると、今のように日常語で”小袖”を”着物”と呼ぶようになったのは、(洋装の一般化した)第二次世界大戦後、と意外に遅いとのこと(それまでは”銘仙”や”お召し”などと染織の種類により呼び分けており、着物は”着る物”すなわち衣服の意であった【←確かに、洋服をも着物と言うお年寄りはいた】)。小袖は、元々は平安時代の下着で、(袖でなく)袖口が小さいことによる名で、だから、振袖も小袖の一種だそうです(”大袖”は儀式の際の皇族方の装束や神官の衣装に残っている)。何にも知りませんでした。

薄雲/朝顔/少女/玉鬘/初音/胡蝶

祥伝社文庫「謹訳 源氏物語 四」。自身、相当の学を身に着けている紫式部が女性の学問について本音を漏らしたのか、(当時の)世間の見方を言ったのか「ただこうしようという心の持ちようだけをしっかりと持って、表面上はなにごともないように落ち着いているというのが、まず見た目もよろしいというものでしょうね[林望訳](ただ心の筋を、漂はしからずもてしづめおきて、なだらかならむのみなむ、めやすかるべかりける)」と源氏に語らせる。小賢しい清少納言への批判もあり、曰く「(冬の月を)すさまじき例に言ひ置きけむ人の心浅さよ」と。
  氷閉ぢ 石間の水は ゆきなやみ
  空澄む月の かげぞながるる

三月大歌舞伎

中止となってしまった歌舞伎座公演を無観客で収録し、26日までYouTube無料配信。たいへんありがたく、ふだんあまり観に行かぬ人たちにも良い機会となろうが、落語配信でもそうなんだけど、画面だけで、何だ大して面白くない、などと思い込んでしまう人の出ぬようにと願う。旅と同じで、現場の空気を吸うことに一番価値があるんです。
<昼の部>
「雛祭り」:人形が(夜中に)動き出すという発想はよくあるが、その源は、人形がちょっと怖い、といったあたりにあるのかも。
https://youtu.be/i3RNyPcZ1No
「新薄雪物語」:吉右衛門・仁左衛門両丈の顔合わせ! 腹を切った後、こんなにもつものやら、と気にするような見方は邪道ですので、マネしないで下さい。
https://youtu.be/sUTvmowyHKM
https://youtu.be/2PboPXwsZ5Y
https://youtu.be/FxgNtdnFx8I
<夜の部>
「梶原平三誉石切」:話を知らぬ人には、終盤、三人になってからの梶原の、共に源氏方だという述懐がやや分かりにくいかも知れない。
https://youtu.be/F4RWFKFaeRI
「高坏」:踊りだけでなく、下駄がしっかり作られているのも、高い技術。
https://youtu.be/xj8puf6TufY
「沼津」:平作役の白鸚丈は、はまり役だった歌六丈に比べ音色が丸いというか硬さに欠けるため、老いぼれ役になると聞きづらくなってしまうきらいがある。
https://youtu.be/GzZdo4GN9ms

チャップリンの殺人狂時代/馬大家

'47年米映画「チャップリンの殺人狂時代」、原題「ヴェルドゥ氏」。退屈はせぬけど、戦争への皮肉は取って付けたようであまり効いておらず、それを主眼とした作品だとは見ぬ方が良いと思った。https://youtu.be/eND72dzh7EU

「馬大家(ウマオオヤ)」なる、演じられる機会のあまり多くない噺を小せんのYouTube配信”ゆるりと落語”で→ https://youtu.be/Yfkzi133EVo

スケアクロウ/スズラン/スナックヒヤシンス

'73年米映画「スケアクロウ」。二人の性格破綻者の間の友情を味わえ、と言われてもなあ、といったところ。
https://youtu.be/haMYQfd6dU4

住居脇にどなたかが植え、花を付けてスズランと知った。可憐だが、毒をもってるんですって。DSCN3238.JPGDSCN3239.JPG
きく麿落語配信「スナックヒヤシンス」→ https://youtu.be/XQaORlM7evg
(もちろん、生の会場で聴いた方がずっと面白いです。一之輔も30日まで20:10からYouTube生配信。)

シッダールタ/赤毛のアン

新潮文庫の一「シッダールタ」。ヘルマン・ヘッセがインド思想や仏教を生噛りしただけで、あくまで西洋人の視点にとらわれているのが露わとなっており、ちょっとがっかり。こんなのをあまりありがたがり過ぎぬようにしてほしい。

TOKYO MXでアニメ「赤毛のアン」の再放送が始まっている(月曜日19時、2話ずつ)。このほど放送された第5章は多要素の盛り込まれた力作で、ことに、ぶっきらぼうなマリラの愛情がにじみ出ていたのには胸を打たれた。
https://youtu.be/Tpd_2RySaSY?list=PLZj8Ng7r6i0xGAglZgdtpT_1VXwGzcaO4

切手趣味週間/首領が行く!

20日発行される今年の切手趣味週間切手は、尾形光琳の「紅白梅図屏風」(熱海のMOA美術館蔵で、私も見に行ったことあります)。
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https://youtu.be/ccCiqXIcnPw
昭和22年に始まった当初は秋だったが、後に毎年この日(前後)に発行されるようになった。日本初の郵便切手が、明治4年、今の暦でいうと4月20日に出されたのに因む。一通り手元で見返してみて感じるのは、大きさはできれば小さくしない方が良いという事と、昔の絵を選んでるものの方にどうしてもありがた味をおぼえてしまうという事。

きく麿落語配信「首領が行く!」(関西弁アクセントが不正確ですが)
https://youtu.be/xl39rV5hhAE

オズの魔法使

先にその主役ジュディ・ガーランドを扱った映画について記した(3月9日)'39年米映画で、アメリカの映画産業がすでに抜きん出た力を有していたことを再認識させられる。
https://youtu.be/vkZcYMy85lY

アパッチ

筋立ては全然練れていないが、先住民側からの視点も取り入れようとし始めたところに価値がある'54年米映画。その頃だから仕方無いんだろうけど、インディアン役のバート・ランカスターが青い目をしていた。
https://youtu.be/qGZbBp9xswY

ヒヨドリ

[先にお知らせしていた16日19時からの三三ライヴ配信「茶の湯」は音声の不調を生じ聞きづらいものとなってしまいました。]

ここ何年か、住まい付近でやや大きめの鳥を目にすることがあり、検索したりした結果、これはどうもヒヨドリらしく、もともとは渡り鳥で、あの義経が一ノ谷背後から攻めたと伝えられる(ホントかどうかは疑わしい)鵯越(ヒヨドリゴエ)も、ここを越えてこの鳥が渡って行ったことに因むそうで、それが市街地にも年中留まるようになって、全然珍しくはないんだけど、やっと、少し離れたところからではあるが写真に収められて、個人的にちょっと喜んでる、と、まぁただそれだけのことです。DSCN3235.JPG

街の灯/寝かしつけ/義経千本桜

'31年米映画「街の灯」。無声だが、音・音楽は入る。クサくなってしまわぬところで寸止めできているのがチャップリンの偉大さ。
https://youtu.be/1m5jlrXanb0

きく麿もYouTube落語配信、「寝かしつけ」を→ https://youtu.be/krtlG052oYs

また、国立劇場が、残念ながら中止となってしまった三月歌舞伎公演「通し狂言 義経千本桜」無観客上演の記録映像を、30日まで無料配信。誠に貴重なものであります。
https://youtu.be/az2wWl4AY9U
https://youtu.be/W3X0oNmbl2g
https://youtu.be/Xf2E4EGvzsg

須磨/明石/澪標/蓬生/関屋/絵合/松風

祥伝社文庫「謹訳 源氏物語 三」。巻により内容の濃淡差があり、作者複数説のみならず、書かれた順序にも諸説あるのがうなづける。源氏は、いわば身から出た錆で、須磨、そして明石へと退隠するものの、願掛けの甲斐もあって中央への復帰を果たし、お礼に住吉へ参る。ここでは難波(ナニワ)すなわち大阪のだが、この地名は全国に多くあり、久しく意識にも上らなかったのだけど、母方の祖父母の家へ行く時も国鉄・住吉駅(神戸市)で降りてたなぁなどと思い起こしたことであった。
  あらかりし 波のまよひに 住吉の
  神をばかけて 忘れやはする

濹東綺譚

新潮文庫の一。永井荷風は、豊かな学殖・教養にびちーっと裏打ちされた上で、時勢(=大抵は、愚劣な連中が徒党を組むことにより出来する)に惑わされず、周りとの軋轢を生じつつも、自己の価値観に忠実であり続けた。

時間はどこから来て、なぜ流れるのか?

副題:最新物理学が解く時空・宇宙・意識の「謎」、講談社・ブルーバックスの一。”発刊のことば”に野間省一が「産業人も、セールスマンも、ジャーナリストも、家庭の主婦も、みんなが知らなければ」と述べるが、本書の記述(あるいはそもそもの素材・内容、また著者・吉田伸夫の狙うところ)はそれを到底満たし得ぬほどの高難度。(時間の経過とともに必ず増大する)エントロピーが局所的には減少し得る(よって生命体が生まれたりもする)事を説明するのに、滝を落ちる大量の水の中に岩棚で跳ね返されて一旦上昇する水滴もある、というのは成功しているたとえの一例であろうが、一方、非常に単純化したミンコフスキー幾何学による空間軸と時間軸の座標系を図示されても、時間が空間と同じような拡がりである、との実感も理解も得られなかろう。時間の方向性については、きわめて整然とした状態であったビッグバンを端緒とし、これから遠ざか(って整然の崩れ)る向きに進行する不可逆変化が起こっている故に存在、と常識的に結論しながら、その流れは物理的に存在するのでなく人間の意識の中のもの、などと言うが、方向性はあっても流れは無いという両者の関係(著者の例を用いれば、時間方向に伸びた金太郎飴がじっとしているということか?)もわかりづらい。

赤い河

1948年米映画。実話を基にしているそうで、南北戦争直後、日本で言うと明治に入るちょっと前の頃、広大なアメリカでは、あっさり人を撃ち殺すのが横行していた。特殊な歴史をもつ国なんだ。それにしても、牛の大群とかその暴走など、よく撮れたものだ。
https://youtu.be/7l1Ms2lk75s

草原の制覇 大モンゴルまで

岩波新書”シリーズ 中国の歴史③”。シロートにとっては、順に面白くなってきているように感じられる。もっとも、五胡十六国のあたりから大元までを扱い、漢人以外に、モンゴル、トルコ、イラン、満洲、チベット等々の系統の人々が農耕・遊牧境界(混在)地帯に入り乱れ、軍事力では一般に遊牧騎馬民族側優勢の中、支配・和平体制を工夫しつつもめまぐるしく興亡が積み重なるので、それらを逐一(私の)頭の中に定着させられるものではない。めまぐるしい、という事と、詳しくはこの本に書かれている、という事を頭に残しておくこととしよう。

チャップリンの黄金狂時代/巣ごもりシアター

NHKBSプレミアムの放映。(←今後当分、いちいち記しません。)
1925年公開だが、笑いのアイディアが古びない。運動能力も非常に高いものとうかがえる。
https://youtu.be/8LB-fw4efXo

新国立劇場が「巣ごもりシアター」と銘打った無料オペラ動画配信を10日より開始、とのこと。これはきわめてありがたい企画です。
https://www.nntt.jac.go.jp/release/detail/23_017336.html

ふつうの系譜

府中市美術館、春の江戸絵画まつり「『奇想』があるなら『ふつう』もあります。 ふつうの系譜 ―京の絵画と敦賀コレクション」。(http://fam-exhibition.com/futsu/highlight.html ) 企画者側の主観が強めに押し出され、まあそれも良し、といった展覧会。読んだばかりの源氏物語・紅葉賀の図があって、読んでてよかった、さっそく効があった、と嬉しくなった。敦賀(ツルガ)は、ずっと前、幼稚園の頃、大雪の降った年、大阪から車で家族旅行(なぜここを選んだのかは不明)、貝の上に立つ河童の小さな置物をねだって買ってもらった覚えがある。
5月10日までの予定だったが、4月8日から休館。
↓花と鳥とDSCN3227.JPGDSCN3228.JPG

末摘花/紅葉賀/花宴/葵/賢木/花散里

祥伝社文庫「謹訳 源氏物語 二」。展開は全く飽きさせぬけど、まだあと八冊もあるよ~、めちゃくちゃ長いなあ。当時は、人が簡単に亡くなってしまうし、人はよく涙を流す。桐壺院崩御のあたりから政治も少し顔を出すものの、恋心の話がもっぱらであり続け、源氏の場合は、当節なら犯罪となりそうな強引さだが、男女双方のかみ合わせがうまくいかないことも多いのは、昔も今も変わらない。
  我を思ふ 人を思はぬ 報いにや
  わが思ふ人の 我を思はぬ <古今>

スパイたちも今や在宅で働く(TIME4月6・13日号より)/オマケ

とある外国の首都で、最近、アメリカのスパイが予期せぬディレンマに直面した。有望な新人募集の面接予定をいかに取り消すか。人々が外へ出ないので、普通なら隠れ蓑となる混んだ店、バー、バス、公園が空っぽなのだ。もはや、疑念を持たれずに会える場所は無い。
コロナウイルスの感染が世界中で人々の生活に計り知れぬ犠牲を強いている中、敵を追跡し、機密情報処理用の連絡を確保するために対人接触に頼っている米国諜報活動にも問題を生じた。「都市の中で身を潜めるのは難しい」と、ある米諜報員は匿名を条件に語る。封鎖される街が増えるにつれ「人けの無い通りで注意を惹かずにいることは困難になっていき、電話やメイルすら送れないよ。」
感染拡大前から、スパイ活動はすでにやりにくくなりつつあった。スパイ小説や(スパイドラマ)「ジ・アメリカンズ」ファンにはなじみ深いスパイ技術のいくつか ―事前に決められた場所に機密の品を置く”デッド・ドロップ”や、わざとぶつかり合って情報を交換する”ブラッシュ・パス”や、変装・かつら等― は近年、監視カメラ、顔認識、人工知能のせいで難しくなっている。これに対応してアメリカのスパイたちは新しい方法を編み出してきているのだが、それらの中にもコロナウイルスのため損なわれているものがあるとのことだ。
諜報員たちが新しい状況に応ずると同時に、COVID-19のような世界的脅威への警告を担当する米政府の部署も対応を急いでおり、監視、盗聴、世界中からの情報収集のため、スパイ衛星や他の技術に投資している。しかし、技術だけでは「敵や戦略的競争者の内心にあるものを暴けない」と元CIA要員ダグラス・ロンドンは言う。「人間による諜報活動だけが、その情報はいかにして得られたかの理解とスパイたちのやる気をもたらすんだ。」ヒューミントと呼ばれる人的諜報が、コロナウイルスにより難しくなっている。
アメリカ諜報活動の前線が打撃を受けている中、ヴァージニア郊外の中央情報局(CIA)や国家情報局(ODNI)本部も疫病世界流行の影響を免れず、他のほとんどの米国労働者同様、在宅勤務へと動いている。ODNIはアメリカ全17の諜報機関を監督するが、「必要な職務は続けつつ、時差出勤、自由勤務時間、間隔距離確保」といった方策により職員間の接触を減らしてCOVID-19に対処しているとその報道官は述べる。
しかしながら、複数機関の現場諜報員たちは、何年もウイルス感染の危険性を政府に警告していたにもかかわらず、かような指針に応じる準備ができていなかった組織があると言う。
在宅勤務であっても、スパイたちは機密情報を守らねばならない。特に、中国、ロシア、イラン、北朝鮮等がハッキング技術を向上させている中にあっては。携帯電話の会話はある程度暗号化し得るが、機密情報交換のために関連機関が利用している秘密通信網は、在宅用として設置すると高くつき過ぎる。”最高機密”は、全て、政府機関、官庁、軍事基地、大使館といった所に散らばる特別室内でのみ議論される。感染流行にかかわらず、当局者はそこへ集まる、ということを続ける。
別の担当官は肩をすくめて言う。「皮肉なもんだと思うかも知れないけど、起こり得る国家的脅威に備える諸機関は、この脅威に対してはあまり準備できていなかったんだ。」

無関係動画→ https://youtu.be/FmT3NjcIS1A

律令国家と隋唐文明

岩波新書の一。初めの方、桃太郎に出て来る鬼は城造営にあたった言葉の通じぬ亡命百済貴族かも知れない、とか、隋・煬帝が怒ったのは”日出づる処・日没する処”の句でなく(これらは東・西を表わすのみの言い回しであった)”天子”(世界に唯一であるべき)と名のったことだった、とか、白村江の戦い以来悪化していた唐との関係を修復するべく”倭国”に変えて”日本”という国号を用い新しい国だと主張しようとしたのだろう、といった興味深い話が出て来るが、それ以降の法制・官僚制等の解説は、歴史をきちんととらえる上では大切なのであろうが、シロートにはちょっと退屈であった。

ポーギーとベス/三三ライブ配信

”METライブビューイング”の一「ポーギーとベス」。METでは30年ぶりの上演。冒頭、総裁が舞台上に出て来て、ポーギー役が風邪を押しての出演と断わる。警察・検死官以外は全て黒人(しかも多くは体格が良い、というか太目)。ポーギーがクラウンを犯人と言わずベスをかばうところや、ベスがやっぱりクラウンに惹かれるところは、もう少し明確に表わしたかった。ベスが麻薬につられてNYへ行くのには、アフリカからおびき出された黒人奴隷が重なって見えてしまった。
https://youtu.be/uGcVL1mTinA
https://youtu.be/moQkYAjrdfY
https://youtu.be/AHpKyk8xC4c

公演中止の相次ぐ中、三三が四週連続で木曜19時、落語をYouTubeライブ配信、とのこと。
4月 9日㈭19時→ https://www.youtube.com/watch?v=8nu9Qa3E-t4&feature=youtu.be
4月16日㈭19時→ https://www.youtube.com/watch?v=8bsSD_J3ymE&feature=youtu.be
4月23日㈭19時→ https://www.youtube.com/watch?v=Wpzo8b70dA4&feature=youtu.be
4月30日㈭19時→ https://www.youtube.com/watch?v=7y_WC7H0XZ4&feature=youtu.be

21世紀の資本

https://youtu.be/AXiLCD-AneE
映画は18世紀以降の経済をふり返るが、あくまで常識的で、今後の処方箋についても、課税体系の改良による資本管理、とやや拍子抜け。とてつもない大金持ちのいる欧米向けだと感じた。(日本ではこれ以上の金持ちいじめ税制は逆効果。国家資本主義の中国が上手くいってるのは、その発展段階のせいもあろうけど、皮肉というか、示唆的というか。)ピケティの本の方は、すみません、不勉強で読んでおりません。
↓関係無いけど、近所の桜DSCN3220.JPGDSCN3219.JPG

月岡芳年 血と妖艶

コロナ対策で先月閉館していた太田記念美術館が再開しての「月岡芳年 血と妖艶」(前期26日まで、全点展示替えで後期5月1~27日)初日。畳の間や平面箱内の展示を無くした。画中人物の現実性が高まれば、その性格をも想像させる。
無惨絵もあるので御注意。http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/exhibition/blood-and-the-bewitching

浅草演芸ホール

夜の部・余一会「満開!若手落語会」がぴっかり、扇辰、白酒、喬太郎ら、顔ぶれを揃えていたので前売り券を買って楽しみにしていたんだけど、前日になって急に中止と発表された。当日、窓口での払い戻しを受け、昼の部がせっかく開催されているのでこれへ入る。広い会場内に客はたった十余名。夜の方だけを中止にしたのは、盛り場へ出向かせないためかと思ったが、そうではなく、客が多くて十分な距離の間隔が取れなさそう、との判断によるものだろう。こみち「女泥棒」、一之輔「長屋の花見」、文菊「一目上がり」、菊之丞「短命」、文蔵「桃太郎」等、がら空きでもなかなか充実していたが、仲入り後は沈滞。林家の面々は、もっとちゃんと落語をやってほしい。